ダイビング器材の特徴と選び方-BCD-

(Sponsored Links)

BCDはタンクをホールドし、スクーバ器材をひとまとめにする、ダイビングの中心的な器材です。

またダイビング器材の中では、BCDはレギュレーターとともに重器材と言われ、構造が複雑な部類に入ります。ただ複雑とはいっても、ハイテクなわけでは無く、フィンやマスクと比べると機械的という事です。海の中でハードに使う事を考えると、精密すぎて故障に対応できないより、そのくらいの作りの方が安心できますね。

ここでは、そんなBCDについて機能や選び方のコツを紹介していきます。

BCD

BCD

どんな器材?

BCDは Buoyancy Control Device の略称で、浮力調整装置という事ですね。

BCDの機能を整理すると以下の3つになります。

  • 水中での浮力調整
  • 水面での浮力確保
  • タンクの固定

一つ目の浮力調整に関しては、中性浮力をとるためのツールとしての使用法ですね。ダイバーにとって一番イメージしやすいBCDの用途かもしれません。浮き沈みを繊細に感じて、給排気はこまめに少しずつというのがポイントです。

二つ目の水面での浮力確保は水面移動や休憩をしたい時、レスキューの際に活躍します。またエントリー(ビーチもボートも)の際、初心者ダイバーであれば空気をBCDの3/4くらいまで予め入れておくと安心です。

三つ目のタンクの固定も、当たり前のようですが無くてはならない機能。1970年代終わり頃まで、BCDはレジャーダイバーの間に普及しておらず、それまでは空気袋を持たないハーネスが、タンク固定のために使われていました。

タイプの分類

現在一般的に多く使われているのは2タイプ。以下のような特徴があるショルダーベルトタイプとジャケットタイプです。

ショルダーベルトタイプ

  • 背中とお腹に空気袋がある。肩部分はベルトなので空気は入らず。
  • バックル付きの肩ベルトがあるので、脱ぎ着が楽にできる。
  • 水面で直立しようとすると若干安定性に欠けることも。
  • サイズの調整範囲が広く、ウェットスーツでもドライスーツでも対応可能。

ジャケットタイプ

  • 肩ベルトは無く、BCD全体に空気が入る。
  • 水中の水平姿勢でも水面の直立姿勢でも安定性が良い。
  • 肩ベルトが無いので、細かいサイズ調整が出来ないが、フィット感は良い。
  • ウェットスーツとドライスーツの併用は厳しい場合も。

各部の働き

パワーインフレーターとデフレーター

パワーインフレーターには給気ボタンが付いています。更に、レギュレーターのファーストステージから中圧ホースを繋げるようになっています。給気ボタンを押すと、タンクの空気が中圧ホースを通ってBCDへ入っていきます。デフレーターとは排気ボタンの事です。排気ボタンを押すとインフレーターホースの先から空気が抜けていきます。この時、上体を起こしホースを持つ左手を上げながら排気することで、空気がBCDの肩にたまることなく効率よく排気が出来ます。またインフレーターホースの先からは、口を使って空気を吹き込めるようになっていて、パワーインフレーターが故障した時などに使います。

ダンプバルブ

BCDの肩や腰の部分に付いていて、ひもを引っ張ると中の空気を一気に排気することが出来るバルブです。基本的な排気は排気ボタンの方で少しずつ行い、一気に空気を抜きたい潜降時や、浮上スピードが速くなり過ぎている時にダンプバルブを使いましょう。

過圧防止バルブ

普通、BCDに1~3つの過圧防止バルブが付いています。これはBCDが膨らみすぎて破裂しないように、一定の圧力が加わると余分な空気を逃がすバルブです。

カマーバンドとバックル

お腹を止めるマジックテープのバンドです。メーカーによってはバックルだけのタイプもあります。ピッタリと体に密着させて止めると、水中でバランスを取りやすくなります。

BCDにはその他に、ライトやシグナルフロートが収納できるようなポケット、クリップを使ってホースホルダーなど小物を止められるDリングが付いています。

選び方

選ぶときはまず、先に挙げた2つのタイプのどちらがいいかを決めましょう。

脱ぎ着のしやすさや、サイズの許容範囲の広さから、初心者向きなのはショルダーベルトタイプです。ただジャケットタイプのフィット感と安定性も捨てがたく、始めからジャケットタイプを購入する人もいます。

おそらくBCDの購入は、ダイビングライフが少し経過してある程度の知識と経験が得られてから、というパターンも多いと思いますので、現時点での自分のスキル(器材の脱着がスムーズに出来るか…など)やダイビングの方向性(ウェットとドライを併用するのか…など)を検討して決めるといいと思います。

次に、素材や重さが自分のイメージに合っているかを考えましょう。

特に耐久性に優れているBCDは素材が全面ポリウレタンやラバーである事が多いのですが、これは他のものよりも重たくなります。またこのタイプは脱ぎ着のしにくさもあり、特にスキン(表面がゴムでジャージが貼られていません)のウェットスーツを着ている場合などは、とにかく滑りづらく、コツをつかむまでは苦労します。ナイロンがメインの素材のBCDは軽く、脱ぎ着もしやすいものが多いです。ただ、使用後の乾きが悪いのと痛みが若干早いのが欠点ではあります。

また、実際にダイビングで使う際に給排気(特に排気)がしやすいものが良いでしょう。

インフレーターホースの位置やダンプバルブの有無と数をチェックして、水中で空気を抜きたいタイミングでさっと排気が出来るかどうかが大事です。潜り慣れてくればどんな機種でもある程度使えるのですが、初心者ダイバーは、給排気のタイミングが遅れやすいので、その点をフォローできるようなものが良いかと思います。

BCDは定価が10万円台のものが多く、ダイビング器材としては価格帯も上がりますので、お値段も検討材料に入ってくると思います。

少し旧型の機種になっても良ければ価格は抑えられるでしょうし、各メーカーがエントリーモデルの位置づけで販売しているBCDに関しては価格設定も控えめです。あくまで個人的な意見ですが、BCDは古いタイプでも基本の機能が変わるわけでは無いので、まだ店に並ぶくらいであれば遜色は無いと私は考えています。身の丈に合った価格帯のものを選べば良いでしょう。

ただし、ダイビング器材全般に言えることですが、安全に直に関わるものですので、中古ではなく必ず新品を購入しましょう。

おすすめのBCD

私自身が使用したことがあるBCD、知り合いのインストラクターが使っていてこれはいいと思ったBCDです。

SAS:RAYSON X11-j

ジャケットタイプの高機能BCDでプロレベルに愛用者が多いです。生地にポリウレタンコーティングをして、それを電子制御の高周波溶着機で圧着加工するという、難しそうで特殊な作り方をしているので、とにかく耐久性に優れています。ただし、その分重たいのが難点。器材を洗う時にも少し疲れます。

TUSA:Passage BCJ-1650

コストパフォーマンスに優れたTUSAのショルダーベルトタイプのBCDです。軽量・コンパクトなので飛行機の旅行向き。タンクのホールド感も良く水中でバランスが取りやすいです。ただ、着脱可能なウェイト用カートリッジが付く機種なのですが、個人的にはあまり必要性は感じていません。

SCUBAPRO:X-ONE

シンプルなショルダーベルトタイプのBCDです。最上位機種ではありませんが、ブランド力のあるSCUBAPRO製品としてはお手頃価格で、使う人を選ばないタイプなので初めてのBCDとしておすすめです。

【上手く&楽しく潜るためのページセレクション!】

「もっとダイビングを楽しみたい!上達したい!」というあなたにおすすめの記事を、閲覧数の多いものを中心に厳選しました。

このページの先頭へ