ダイビング器材の特徴と使い方-ウェットスーツ-

(Sponsored Links)

初めてダイビングをする人でも、ウェットスーツを着るとダイバーっぽい雰囲気になりますよね。人間は元々海の生物ではありませんので、水中で快適に遊ぶためにはウェットスーツが必要になります(欧米人はよく海パンだけで潜っていますが…)。

このページでは、ダイバーの体の一部とも言えるウェットスーツの機能や生地の種類などについて解説していきます。

ウェットスーツ

ウェットスーツ

どんな器材?

ウェットスーツなどダイビングで着るスーツは、保温スーツと言われ、他にドライスーツが含まれます。ここでは、ウェットスーツを中心にお話しします。

ウェットスーツを水中で着るのには、保護と保温という2つの理由があります。岩やサンゴ、危険生物などから皮膚を守るための“保護”、水中で体温を奪われないようにする“保温”ですね。

特に保温の機能を高めるために、ウェットスーツはネオプレーンゴムと言う素材でできています。ネオプレーンゴムの中はスポンジのようになっていて、気泡がたくさん空いています。気泡があるといってもゴムなので、スポンジのように水は通しません。気泡が熱を逃がすのを抑えるので、水中でも保温効果が発揮されます。

生地の種類

ウェットスーツはこのネオプレーンゴムの表面を加工したり、生地を張り付けて作られるのですが、その表面の加工や素材によって、少しずつ特徴が変わってきます。スーツメーカーなどではたくさんの種類が紹介されていますが、ここでは初心者でも分かりやすいように、かつ必要と思われる部分を紹介します。

ジャージ生地

ネオプレーンゴムの表面にジャージ生地を張り付けると、耐久性がある破れにくいスーツになります。色にもたくさん種類があり、個性を出せるのも特徴です。ただし、ジャージは水分を含むので、丈夫な反面スキン(下で紹介します)よりは保温効果で劣ります。さらに伸縮性が良く、肌触りの良い、脱ぎ着しやすいもの等も出ています。

スキン生地

ネオプレーンゴムの表面をツルツルに加工した生地です。基本的にゴム素材だけなので水は含まず、水中でも陸上でも高い保温性を発揮します。欠点は表面が破けやすいことで、少し傷があると、力がかかった時やぶつけた時にサーッと切れてしまう事があります。メッシュスキンと呼ばれる表面を網目加工したものは、破れにくくなりますが滑りが悪く、脱ぎ着に手間がかかります。

この他に、裏面用の素材として、中空糸というパスタのように空洞のある糸を使って保温性を高めた起毛タイプや、アルミ微粒子をコーティングして熱を逃がしにくくしたリペルサーモというのもあります。

生地の組み合わせ

基本的には、ジャージとスキンをウェットスーツの表面と裏面に配していくのですが、その組み合わせによって使い勝手や保温性が決まってきます。

表裏ともにジャージ

最も一般的な組み合わせ。丈夫で少々無理矢理脱ぎ着をしても平気です。カラーリングも選択肢豊富。ただし、ジャージは水を含むので水中、陸上ともに保温性はスキンに劣ります。とは言っても、基本は保温スーツですので十分温かく、よく選ばれているパターンです。

表ジャージ裏スキン

丈夫さと温かさを兼ね備えた組み合わせです。ただ、表はジャージですので、陸上では風に当たると水分の蒸発とともに表面が冷えていきます。また、裏地がスキンなので、着用時はいいのですが脱ぐ時にあまり雑に扱うと破れてしまうことも。インストラクターに多い組み合わせです。

表スキン裏ジャージ

あまり見ない組み合わせですが、陸上で表面の乾きが良いため、エキジット後はすぐに温かくなってきます。裏がジャージなので丈夫ではありますが、表がスキンだと結局は普段から神経を使うので、正直なところ、これなら他のパターンにしても良いかなと思う組み合わせです。

表裏ともにスキン

破けやすいが保温性は高いという、ウェットスーツ慣れした人向けのチョイス。インストラクターはもちろん漁師や作業ダイバーからも支持されています。保温性は納得なのですが、ハードに使っていると1年ペースで交換が必要になるのでコストパフォーマンス的には劣ります。

生地の厚さとスーツの形

また、スーツの厚さに応じても、保温性が変わります。3mm、5mm、6.5mmというのが基本のラインナップですが、厚くなるほど保温性は高まり、着づらく動きにくくなります。それぞれの向いているロケーションは、3mmなら南の島、5mmなら沖縄(通年)や夏の本州、6.5mmになると冬の本州でも潜れます。ただ、寒さの感じ方には個人差もあり、女性や寒がりな人はインナーとしてフードベストをプラスしたり、ツーピースのスーツにするといいと思います。また、体が南国の温かい海に慣れ過ぎると、少し寒いくらいで必要以上に厚いスーツが欲しくなってしまうことも(笑)。

なお上で説明したとおりスーツの生地には気泡がたくさん空いているため、生地が厚ければ厚いほど浮力は大きくなり、適正ウェイト量は多めになります。

さらにスーツの形(長袖or半袖など)も種類があり、ダイビングスタイルによって使い分けることも出来ます。

ワンピース(腕足とも長袖)

最もポピュラーな形で、対応できる海の幅が広いです。メッシュバッグに入れるなら大きすぎず小さすぎず収まるサイズです。フルスーツと呼ぶこともあります。

ツーピース(ロングジョン+ジャケット)

ロングジョンというノースリーブの長ズボンタイプに長袖の上着ジャケットを合わせたタイプです。ロングジョンとジャケットが重なる胸とお腹周りは、2倍の厚さになりますので保温性も抜群。ジャケットはファスナーを付けず、上からかぶるタイプにすればさらに温かい真冬仕様に。ただし、とてもかさばります。

シーガル

ワンピースの腕が半袖になったタイプです。長袖のジャケットと組み合わせてツーピースとして使う事も多く、シーガルだけ着れば南の島にも対応できます。シーガルのみの使用だと、腕の保護に若干の難があります。

スプリングorショートジョン

スプリングはワンピースの腕と足を半袖にしたもの。ショートジョンはロングジョンの足を半袖にしたタイプです。どちらのタイプも南国仕様で、沖縄あたりでも冬だと厳しく夏しか使えません。着やすく暑い時は快適ですが、体の保護の観点からは心配ですね。

選び方

まずはじめにスーツの形、素材、厚さを決めていきます。デザインやファスナーの有無はそれからですね。

スーツはダイビングの快適性に一番影響する器材ですので、体のサイズに合うもの、出来る限りフルオーダーのスーツがいいでしょう。サイズが大きいと水中で水の入れ替わりが頻繁に起こり、すぐに寒くなってしまいますし、サイズがきついと脱ぎ着が大変な上、最悪の場合、首を絞めすぎて頸動脈洞反射のために意識を失ってしまいます。

他のマリンスポーツで既成品のスーツを使っていた経験がある方は、フルオーダーまでする必要性を感じないかもしれませんが、ダイビングの熱の奪われ方はマリンスポーツでも一番ですので、ぜひオーダーをおすすめします。購入方法としては、ダイビングショップやスーツ屋さんで採寸をしてもらって発注します。

ダイビング人生の一枚目におすすめしたいスーツは、5mmの両面ジャージのワンピースタイプです。一番使える範囲が広く、耐久性もあります。内側にフードベストを着れば、冬の本州や北国以外では普通に潜れると思います。

二枚目以降のスーツなら、スキン生地を使ってみてもいいと思います。5mmの両面スキンでツーピースという、インストラクターが好む組み合わせは、取扱いがデリケートで少し難しいものの、冬でも問題なく潜れると思います。ただし、見た目に渋さはあっても爽やかさやかわいさはありません。

また、手首足首や背中にファスナーを使うことが出来ます。温かさを求めるならファスナーは必要以上に使わず、着やすさを求めるならファスナーを利用しましょう。

参考ページ:

おすすめのウェットスーツメーカー

おすすめは上で述べた通り、フルオーダーのスーツなのですが、既製品のサイズに合いそうな典型的日本人体型の方や、南の島でしか潜らないという方は既製品もリーズナブルでいいかもしれません。

mobby’s

オーダーでも既製品でも、ウェットスーツメーカーとしてはmobby’sがマーケットをリードしています。豊富な商品ラインナップに加え、機能性、カッコ良さもありますが、価格が高くなりがちなところがダイビング入門者向けではないかもしれません。

GULL

軽器材では業界のトップを行くGULL。既成サイズもオーダーも扱っており、価格も手頃感があります。母体はゴム製造会社なので、スーツの品質も信頼でき、ショップのレンタル用として使われることも。商品ラインナップがやや少なめなのが残念ではあります。

【上手く&楽しく潜るためのページセレクション!】

「もっとダイビングを楽しみたい!上達したい!」というあなたにおすすめの記事を、閲覧数の多いものを中心に厳選しました。

このページの先頭へ