ハゼの仲間-奥の深さは魚類界No.1-

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ハゼはダイビングをする人はもちろん、多くの人たちによく知られているポピュラーな魚です。しかし、その奥は深く、ダイバーの中にはたくさんのハゼマニアがいるほど人気がある魚でもあります。

ここでは、ダイバーならばぜひ知っておきたいハゼの豆知識をご紹介しましょう。

大きさや見られる場所

ハゼは全世界で2100種類(海水淡水合わせて)ほどが確認されていて、魚類の中でも一大勢力を築いています。海水魚では文句なしにNo.1、淡水を含めてもコイ科に次ぐ種の多さです。

サイズは2cmくらいのミニサイズから20cmくらいのものまでいますが、基本的には10cmくらいの、見ていてかわいい大きさの魚ですね。

これだけ数が多いハゼの仲間ですので、ダイビングでも様々な環境で見ることが出来ます。ここでは便宜上、見られる場所によって無理やりハゼを分類してみました。

砂地に住むハゼ

ヤシャハゼ

ヤシャハゼ

ダイバーにとっては最もイメージが湧きやすいのが砂地のハゼだと思います。砂地に空いた巣穴に住んでいるタイプですね。

巣穴はハゼ自身が掘っているわけでは無く、一緒に暮らす(共生)テッポウエビが作っています。ハゼは巣穴に住まわせてもらうかわりに、巣穴の前で見張りをし、外敵が近づいてきたら尾びれを震わせてエビに知らせます。視力が良くないエビは、普段から触角の先をハゼの尾びれにくっつけていますが、もし離れていたとしても、ハゼが水流を送ることで危険を察知しているようです。

ヤシャハゼネジリンボウなど人気のある種類もいますが、ヒメダテハゼなど超普通種も多いのが砂地のハゼです。

サンゴなどに住むハゼ

パンダダルマハゼ

パンダダルマハゼ

枝サンゴの隙間やソフトコーラルの上も、ハゼたちにとって重要な住み家です。ハナヤサイサンゴに住むパンダダルマハゼムチカラマツに住むガラスハゼなどがよく知られていますね。

これらのハゼたちは、基本的に住み家を離れることが無いため、日々の食事から産卵まで、とても狭い社会の中で一生を送ることになります。

また、住む環境に合わせて、体のサイズが小さいもの(2,3cmくらい)が多いのも特徴の一つです。

岩場に住むハゼ

ハタタテハゼ

ハタタテハゼ

特定の巣穴や隠れ家を持たないハゼの仲間です。ハタタテハゼアケボノハゼシコンハタタテハゼなど人気者が多い種類でもあります。

決まった巣は無いのですが、危険を感じると近くの岩の亀裂にさっと身を隠します。巣穴を持たないことで自由度の高い生活をしているのですが、その分外敵に襲われるリスクは高くなるため、いつもホバリングをして遠くの方まで警戒しています。

小さなハゼ

カスリモヨウベニハゼ

カスリモヨウベニハゼ

体長2,3cmくらいのベニハゼイソハゼの仲間を、「小さなハゼ」とまとめさせていただきました。生息場所は他のハゼとかぶる部分も多いのですが、岩陰や海底の石の下、サンゴの周りなどに住んでいます。

ここまで来るとハゼの中でもかなりマニアックな部類になってきますが、色彩がきれいなものや、レア度が高いものもいて、なかなか侮れません。

初心者が水中写真を撮る時のコツ

ハゼの写真を撮る時に大切なのは、アプローチ、特徴を捉えることの二点です。

アプローチ

ハゼはあまり動かないので写真が撮りやすい魚なのですが、それはあくまでアプローチに成功したらの話。特に砂地に巣穴があるタイプのハゼは、少しストレスを与えるだけで巣穴に隠れてしまいます。

基本的には遠めから一枚撮っては少し寄り、また一枚撮っては寄り…を繰り返します。近づく時には動きが速すぎたり、大きくならないように気を付けましょう。また大きな呼吸音を出すのも厳禁です。大げさでは無く、1分間に1mくらいのペースで間合いを詰めていく必要があります。

また、アプローチの最中にはハゼの動きにも注目しておきましょう。ホバリングするハゼの場合、警戒モードになるとホバリングをやめ、巣穴の入り口に降りて様子をうかがうようになります。こうなると、一旦寄るのをストップした方が良いでしょう。刺激を与えると穴に入ってしまいます。ホバリングしないタイプのハゼも、尾びれを細かく震わせて、共生するテッポウエビに危険を知らせる動きをしている場合は警戒モードですので要注意。

特徴を捉える

ニチリンダテハゼ

ニチリンダテハゼ

アプローチに成功して、ピントが合う距離まで寄れたら、いよいよシャッターチャンスです。ハゼは形や色合いにも特徴がある種類が多いので、それぞれの良さを引き出すような写真を意識しましょう。

例えばニチリンダテハゼは「日輪」の名前の通り、大きな円形の背びれが特徴。背びれがきれいに開いているところを狙いましょう。また、一見地味に見えるクサハゼは、しっかりと光を当ててやると途端に美しくなる隠れ美人系。これを知らずに、ストロボを使わなかったり、クサハゼ自体をスルーなんて言うことになると、もったいない限りです。

なお、ピントの合わせ方ですが、基本的には目に合わせます。そして特別な意図が無ければ、シャッター反押しのままカメラをスライドさせ、ハゼの全身が入るような構図でシャッターを切りましょう。ハゼがペアを作っている場合には、手前(カメラ側)にいる個体の目にピントが合うようにするのがセオリーです。

意外とドライなオス

ではここで、砂地の巣穴に住むハゼの雑学を一つ。

実は年中巣穴の中で暮らしているのはオスのハゼで、メスが巣穴の前を通りがかった時に求愛を行うのです。オスとメスが同じ巣穴で生活するのは一時的で、メスは巣穴の天井に卵を産み終えると、オスに追い出されてしまいます。

あとの卵の世話はオスが行うというわけですね。ハゼのオスは、メスにとても冷たいと言うかドライと言うか…。ただ、積極的に子育てを行うイクメンではあるようです。

ハタタテハゼとアケボノハゼ

ハタタテハゼとアケボノハゼは、ともに近い種類のハゼで、岩場やガレ場の斜面に生息していることなど共通点も多いのですが、水深で住み分けをしているため、同時に見ることはあまりありません。

ハタタテハゼが見られるのは水深3mくらいから25mくらいまで。それに対してアケボノハゼが住むのは浅くても水深25mくらいからです。

この2種類、実はあまり仲が良くなく、近くにいるとアケボノハゼがハタタテハゼに攻撃されてしまうケースが多いようです。気が強く数も多いハタタテハゼがエサの多い浅場を独占し、アケボノハゼは深場へ追いやられた、という関係なのかもしれません。

ただ、そんな中にも例外はあり、過去にハタタテハゼとアケボノハゼの間に生まれたハイブリッド個体を見たことがあります。一族の反対を押し切って、一緒になった二匹がいたということですね。

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