テンジクダイの仲間-儚さは魚類界随一-

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テンジクダイの仲間は基本的に小さく弱いため、大きな魚のエサにされてしまうような魚です。しかし、その儚さが魅力でもあり、観賞魚としても人気があります。

ここでは、そんなテンジクダイの仲間たちの生態や写真の撮り方を紹介していきます。

イトヒキテンジクダイ

イトヒキテンジクダイ

大きさや見られる場所

テンジクダイは多くの種類が体長5cmくらいの小さな魚です。泳ぎはあまり得意ではないようで、じーっと漂うように止まっていることがほとんどですが、ダイバーが寄っていくとササーッと避けていきます。

見られる場所もほとんど流れの無い内湾や港、洞窟の中が多いですね。例外的に、スカシテンジクダイ(一番メジャーなテンジクダイですね)は、ある程度潮通しが良いところに暮らしています。

種類によって群れるものと単独で暮らすものがいますが、大きさが5cmくらいまでの小さなテンジクダイの仲間は、数百単位の群れを作ることが多く、成長すると10~15cmくらいになる種類は単独でいることが多いです。

ちなみにテンジクダイの仲間には、クロホシイシモチミヤコイシモチなど、○○イシモチという魚たちも含まれます。また、ダイビングでもよく見られるキンメモドキは、サイズや群れ方がテンジクダイっぽいのですが、ハタンポ科の魚でテンジクダイではありません。

初心者が水中写真を撮る時のコツ

動きがゆっくりでほとんど動かないので、それなりに撮りやすい被写体なのですが、1匹1匹をマクロ撮影しようとすると、絶妙な距離感で遠ざかってしまうことも。吐く泡の量などを調整して、刺激しないように近づきましょう。イトヒキテンジクダイマンジュウイシモチなど、模様がキレイ&かわいい系は出来るだけ寄った写真を撮りたいですね。

一方、スカシテンジクダイやウスモモテンジクダイネンブツダイなど、見た目があっさりしていても大きな群れを作るという種類の場合は、ワイドコンバージョンレンズやフィッシュアイレンズで、広がりを感じさせる写真を狙いましょう。水面をあおり気味に撮ると明るい写真になって、見る人にもダイビングの雰囲気がよく伝わると思います。

またテンジクダイの仲間は、季節によって数が変動する魚です。基本的に夏から秋の初めにかけてが数が増えますので、特に群れを狙いたい場合はこれらのシーズンを選びましょう。真っ白な砂地の根にたくさんのスカシテンジクダイが群れる写真は、夏の訪れを感じさせる一枚になります。

サンギルイシモチ

サンギルイシモチ

口内保育をする魚

テンジクダイの仲間は口内保育(マウスブリーディング)をする魚としても知られています。口の中で卵を守り、孵化するまで育てる習性があるんですね。

口内保育をするのはオスの仕事で、メスが卵のいっぱい詰まった袋を産み落とした瞬間に、口の中に吸いこみます。以前、テレビ番組の『情熱大陸』で水中写真家の古見きゅうさんが、クロホシイシモチのペアの産卵~口内保育までを撮影するところを取材していました。メスのお腹が膨らみ始めてから、日々その瞬間を狙っていくプロの姿勢に感銘を受けた覚えがあります。

産卵の瞬間に巡り合うのは難しいと思いますが、口内保育なら時期を選んで見ることが出来ます。水中生物のネイチャーシーンに興味がある人には、ぜひおすすめなのがテンジクダイです。

テンジクダイ群れるところに食物連鎖あり

テンジクダイはたくさん群れる上に泳ぎも得意ではないので、肉食魚たちから格好のターゲットにされてしまいます。

アザハタやユカタハタ、ハナミノカサゴ、オニダルマオコゼといった根につく魚はもちろんのこと、エサを探して回遊してくるカスミアジの若魚まで、テンジクダイの仲間は多くの敵から狙われます。そのため、砂地にぽつんと根があって、そこにテンジクダイが群れていると、食物連鎖が生まれて一つの社会が出来上がるわけです。

大きな肉食魚がいると、それをクリーニングするエビやホンソメワケベラなども暮らし始め、コミュニティはますます大きくなっていきます。

テンジクダイの仲間が群れている根は必然的に生物が密集するので、ダイビングポイントのメインディッシュとして扱われるケースが多いですね。写真派のダイバーなどは、その1か所だけで1ダイブお腹いっぱいになってしまうこともあるようです。

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