クマノミの仲間-みんなの人気者-

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クマノミはダイバー以外にもよく知られる人気の熱帯魚です。ダイビングをしたら、まずクマノミを見てみたかったという人も多いでしょう。

このページでは、ダイバー皆に愛されるクマノミの種類やちょっと意外な生態をご紹介します。

大きさや見られる場所

クマノミはピンクやオレンジといったトロピカルカラーの海水魚で、体長は大きな種類で15cmくらいになりますが、よくダイビングで見かけるサイズは10cm以下のものが多いです。雑食性で、小さなエビ・カニや藻類を食べているようです。岩場に付いているイソギンチャクに種類ごとに住んでいて、イソギンチャクの大きさなどにもよりますが、1匹~数匹(多い場合は20匹くらい!)が1か所に入っています。沖縄など南方の海では、イソギンチャクを発見すると大概そこにはクマノミの姿も。

また、イソギンチャクの位置は大きな台風でも来ない限り動かないので、クマノミはナビゲーションの目印にもなります。

初心者が水中写真を撮る時のコツ

クマノミは魚の中でも特に可愛らしいので、初心者はもちろんベテランにも人気の被写体です。イソギンチャクの近くにいるので写真を撮りやすいように思われがちですが、動き自体は素早いので難易度は低くはありません。イソギンチャクの触手に隠れたり、外へ出てきたりと忙しい感じですが、よく観察していると何となく動くルートが一定なのが分かってくると思います。ここでよく顔を出すなぁというところにカメラのレンズを向けて待ち伏せするスタイルがオススメです。

水中マクロモードで表情が分かるように撮ってもいいですし、水中ワイドモードでイソギンチャクや周りの風景も入れて撮るのも面白いと思います。ワイドの方が大きな失敗は少なくなりますが、動きは速いので、いずれの場合もクマノミが姿を見せている時にシャッターを押しましょう。

日本では6種類のクマノミが見られる

クマノミの仲間は世界の海に全25種が生息しています。26~27種類とも言われる場合もありますね。そのうち、日本で生息が確認されているクマノミは6種類。6種類ものクマノミが見られるエリアは、世界中の海を見渡しても日本の他にありません。住処になるイソギンチャクの数が限られているので、多くの種類のクマノミが近くにいると、別種のクマノミ同士で競争が起こってしまうためだと思います。つまり日本近海は生物層が豊富で、その結果イソギンチャクの数も多いということでしょう。

日本のクマノミ6種

日本で見られるクマノミ6種を下に挙げてみました。

クマノミ

クマノミ

クマノミ:一番一般的なクマノミで数も多いです。環境の変化にも強いようで、温暖化の影響もあってか伊豆の海などでも見られるようになっています。ジュズダマイソギンチャクでは、小さいクマノミがたくさん集まって暮らしているケースが多いです。

ハマクマノミ

ハマクマノミ

ハマクマノミ:クマノミの次によく見られる種類。大所帯になることもあるクマノミに対し、オスとメスのペアだけで暮らすことが多いです。住処になるタマイタダキイソギンチャクが近くに複数ある場合は数ペアが入り乱れでいる事も。

カクレクマノミ

カクレクマノミ

カクレクマノミ:名前の通りイソギンチャクに隠れて外にはほとんど出ない臆病なクマノミです。ディズニー&ピクサーの映画『ファインディング・ニモ』のマーリンやニモのモデルになりました。ダイビング関係者の間で、映画はオーストラリアの話だから、ニモはクラウンアネモネフィッシュ(クマノミの1種)だと言われることもありますが、ピクサーやディズニーはカクレクマノミだと言ってるし、細かい事に突っ込まなくても…と個人的には思います。

ハナビラクマノミ

ハナビラクマノミ

ハナビラクマノミ:ピンク色が可愛らしいクマノミ。可憐に見えますが、図太いところもあり、他の種類のクマノミが先に住んでいたイソギンチャクに侵入して、場合によっては住みかを乗っ取ってしまうことも。

セジロクマノミ

セジロクマノミ

セジロクマノミ:その名の通り背筋に白く入ったラインがオシャレなクマノミ。好んで住むアラビアハタゴイソギンチャクイソギンチャクが少なめなので、数は限られます。

トウアカクマノミ

トウアカクマノミ

トウアカクマノミ:日本では数が一番少ないクマノミで沖縄本島から南でしか見ることが出来ません。そのレア度からダイバーには人気があります。6種類の中で体長が一番大きくなり、気も強いです。

 

性格的に大人しいのは、カクレクマノミ、セジロクマノミ、ハナビラクマノミの3種類。他の3種類は個体によりますが、怒ってダイバーをつついてくることもあります。

6種類のクマノミ全てが見られるのは沖縄本島の本部町あたりから南の海域です。トウアカクマノミ以外の5種類は奄美諸島でも確認されています。それより北の温帯域の海では、普通のクマノミ1種のみが見られます。偶然的な要因があれば他の種類のクマノミにも出会える可能性はあるでしょう。

イソギンチャクとの共生関係

クマノミの仲間とイソギンチャクは共生関係にあることが知られています。クマノミには共生のメリットがあるのに対し、イソギンチャクにはメリットもデメリットも無い片利共生と言われることが多いです。

イソギンチャクは触手に毒を持っていて、普通の魚はイソギンチャクに触れると痺れて動けなくなり、イソギンチャクにじわじわと食べられてしまうのです。しかし、クマノミは毒の免疫を持っているため、外敵が近づいて来れないイソギンチャクの中で安全を確保できるのです。この免疫ですが、生まれた時には持っていないと言われていて、小さい頃から少しずつイソギンチャクに触れることで獲得していくようです。

また、イソギンチャクにも共生のメリットがあるという説もあって、クマノミがイソギンチャクの中の(海草などを)掃除をしているところは、私自身見たことがあります。クマノミが弱った小魚を捕まえてイソギンチャクに与えるとも言われます。また、メリットと言えるか微妙なところですが、何種類かの生物が1箇所で暮らすことで、ちょっとした生態系が出来上がって、命が循環するという事はありそうです。

性転換

クマノミの仲間は性転換をすることが知られています。彼らは大体はイソギンチャクに複数で暮らしていますが、オスとメスが1匹ずついて、その他大勢はまだ繁殖に関わることが無い性別無し(生殖能力がまだ無いオスとも言えます)のクマノミです。住んでいるイソギンチャクの中で一番大きなクマノミがメス。次に大きいのがオスです。大きな魚に食べられたり病気になってしまったりして、メスがいなくなると、それまでオスだった1匹がメスに性転換して卵を産めるようになり、その他大勢の中から一番大きなものが生殖能力のあるオスになります。

イソギンチャクという狭い世界の中では、普通なら見ず知らずのオスとメスの出会いなんて無いでしょう。そこを効率的に繁殖できるように性転換をし、メスが大きな体を持つことで、たくさんの卵を体に蓄えるという風に進化していったのだと思います。

血のつながりはありません

同じイソギンチャクにいるクマノミたちを見て「かわいいファミリーだ~」と思うダイバーもいると思いますが、実はほぼ100%、彼らには血縁関係がありません。オスとメスは確かにペアになって産卵をするので夫婦だと言えますが、元々はこのペアを含めたクマノミ全員が、それぞれ別のイソギンチャクで生まれて流れてきたのです。

クマノミの仲間は、住みかのイソギンチャクの近くの岩場やサンゴのかけら等に卵を産みつけます。オスが中心になって卵の世話をして、1週間~10日程度経つと(だいたいは大潮の時期)孵化します。まだ泳ぐ力のない赤ちゃんは潮の流れに乗って遠くまで運ばれるのですが、流れている間に泳力を身に付け、良さげなイソギンチャクを見つけるとそこへ入っていきます。小さなイソギンチャクだと、初めは古株のクマノミにいじめらるなんて事もありつつ、少しずつ他のクマノミたちも集まり、家族にも見える集団が出来上がるんですね。

クマノミに限らず、生物には皆、それぞれのドラマがあります。その一部を感じることが出来るのがダイビングの醍醐味の一つかもしれません。

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