ダイビング旅行ガイド-初めて潜る小笠原諸島

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ダイビングエリアとしても人気の小笠原諸島は、2011年に世界自然遺産に登録され、ますます注目を集めています。

ダイバーのみならず多くの人たちが、これから行きたいエリアとして小笠原の名前を挙げています。

ここでは、そんな小笠原諸島のダイビング情報をお届けします。

小笠原諸島・南島

小笠原諸島・南島

海の魅力

小笠原諸島は、北側から聟島(ケータ)列島、父島列島、母島列島、硫黄島列島、そしてそのさらに南の洋上に浮かぶ沖ノ鳥島、南鳥島などで構成されます。

このうち、人が日常的に生活できる集落があり、ダイビングの拠点になるのが父島と母島です。

ちなみに、最初にこの島々に定住したのは欧米人と太平洋の島々から渡ってきた人々合わせて数人でした。彼らが、当時「無人(ぶにん)島」と呼ばれていたこの地を「ボニン」と発音したことから、今でもボニンの呼称が残っています。

父島

父島は小笠原の中心になる人口2000人程度の島で、ダイビングショップも10件ほどあります。父島の海の色は、同じ亜熱帯域である沖縄の海とは少し違い濃紺色をしており、「ボニンブルー」と呼ばれています。

また、サンゴ礁の島々といったイメージの沖縄エリアに対して、小笠原の海底の多くが黒いごつごつとした岩礁域で、直線的な地形もよく目にするダイナミックな海となっています。

父島のダイビングショップで潜れるダイビングポイントは父島周辺と北部のケータ列島周辺。

水中では、イソマグロなど大型の回遊魚やヘルフリッチ(シコンハタタテハゼ)といったレアな小物に出会うことが出来るほか、太平洋戦争中に沈んだ沈船が多く、本格的なレックダイビングが楽しめる数少ないダイビングエリアです。

ケータ列島へはボートで1時間半から2時間ほどかかるため、海況の安定する夏を中心に潜ることが可能になります。ハイレベルな魚群、大物がコンスタントに見られる場所ですが、潮流の速さや水深の面から上級者向けと言えるでしょう。

母島

母島は父島のさらに南、約50kmのところにある島です。人口500人程度の小さな島で、ダイビングショップは1件のみ。

父島も豊かな自然があふれる島ですが、母島に関してはそれに輪をかけたネイチャーアイランドで、海の中もほぼ手つかずの状態です。

母島のダイビングエリアは、母島とその周辺の島々。海の雰囲気は父島とよく似ていますが、より野性味のある雰囲気で、水中でイルカやクジラに出会う確率も高くなっています。

イルカとクジラの海

小笠原諸島と言えば、イルカやザトウクジラ、マッコウクジラに出会える海として有名です。

通常、小笠原のダイビングショップではダイビング終了後も港へは入らず、そのままイルカやクジラを探し、ドルフィンスイムやホエールウォッチングを行うパターンも多くなります。

特にイルカは通年見ることが出来、また神出鬼没に現れるため、いつドルフィンスイムが始まっても良いように、三点セットと心の準備は常に整えておきましょう。

また、ザトウクジラは子育てに訪れる冬から春、マッコウクジラは海況が落ち着きやすい夏から秋のシーズンが狙い目です。

スケジュール等

小笠原のダイビングスケジュールは基本的に1日海に出っぱなしのデイトリップです。小笠原の広い海を効率よく周れ、また1日中船上にいても疲れないように、各ショップは大型のダイビングボートを所有しています。

また小笠原諸島を訪れる手段は、「おがさわら丸」での船旅になるのですが、このおがさわら丸が到着する日や、出港する日に関しても、午前or午後のみの半日ダイビングを行っています。

ダイビングショップはもちろん、島の全てのスケジュールはおがさわら丸の航海日程を基準に動いているのです。

必然的に、おがさわら丸の出入港の無い日は時間の縛りが無いため、海況を見てケータ列島への遠征などが組まれることもあります。

なお、母島については、父島にておがさわら丸からははじま丸への乗り換えがあり、基本的に到着日や出発日のダイビングは出来なくなります。

ダイビングの難易度

ダイバーの比率

初心者10% 中級者40% 上級者50%

小笠原・父島のダイビングショップはドリフトダイビングを基本のスタイルとしています。一般的には、流れのある中での大物狙いのスタイルと考えられていますが、小笠原に関しては、ポイントのジャンルはあまり関係ありません。

潜降・浮上の際にロープを使うことが出来ないため、フリー潜降やヘッドファースト潜降、中性浮力といったスキルは必須になります。

とは言え、全てがケータ列島のような豪快なポイントばかりではないため、初心者でも事前にショップへ相談をすればダイビングは十分に可能です。

なお、母島に関しては多くのポイントに係留ブイが設置されており、ロープ潜降&浮上が可能。ただこの場合も、水深や流れなど気を付けるべき部分はありますので油断をしないように。

代表的なダイビングポイント

嫁島・マグロ穴

嫁島・マグロ穴

嫁島・マグロ穴

ケータ列島・嫁島にある、国内屈指のイソマグロポイントです。

海面上まで突き出るアーチ状の地形の水深15m前後に50~100匹、多い時には200匹ものイソマグロが群れる光景を見ることが出来ます。しかも群れの中の多くの個体が2mクラスの大物。

近くにはギンガメアジやイルカが出てくることもあり、ビッグポイント揃いの小笠原の中でも一番人気なのがこのマグロ穴です。

ケータ列島で潜る機会は多くないため、小笠原を訪れるダイバー全員の憧れのポイントでもあります。

見られる生物

ユウゼン

ユウゼン

小笠原の海の生物はちょっと独特で、琉球列島で見られるものと、伊豆諸島などで見られるものがミックスされたようなイメージです。

イソマグロやカンパチ、ギンガメアジのような光物系回遊魚からマンタ、ジンベイザメなどの超人気者まで大物が豊富です。また、普通は見ることすら難しいイルカやクジラの鯨類も、小笠原では水中で出会える可能性があります。

また、ユウゼンやミズタマヤッコなどの固有種や、シコンハタタテハゼなど他ではかなり数が少ない魚たちが観察できるのも小笠原の魅力。

陸上の楽しみ方

小笠原のダイビングスタイルでは、日中は海に出ていることがほとんどで、出発日にもダイビングが出来るため、ダイバーが陸上を楽しむのは必然的に夜がメインになります。

大自然に恵まれた小笠原を満喫するには、ナイトツアーへの参加もおすすめです。

満天の星空の下、ウミガメの産卵を見たり、光るキノコとして有名なグリーンペペを見に行ったりと、ならではの楽しみがいっぱいです。

おすすめのお食事

小笠原の有名な郷土料理が島寿司です。島の海でとれるサワラなどの白身魚の刺身を醤油漬けにしたものがネタに使われます。

小笠原の島寿司はワサビでは無く、カラシが付いているのが特徴なのです。

ちなみに小笠原ならではの珍味がウミガメ料理で、居酒屋さんなどで注文できます。

料理に使うのは海藻を主食とするアオウミガメなので、想像されるような臭みはありません。もちろんウミガメは世界的に数が少なく保護の対象のため、年間の捕獲数や漁の期間が決まっており、在庫が無い場合もあります。

小笠原諸島の気温・水温・スーツの目安

 
気温の目安
水温の目安
スーツの目安
12-2月15-20℃19-23℃フルスーツ5mm+フードベスト
3・4月20-25℃22-24℃フルスーツ5mm
5-9月25-32℃25-29℃フルスーツ3or5mm
10・11月20-25℃24-27℃フルスーツ5mm

アクセス

小笠原諸島へのアクセス方法は小笠原海運の「おがさわら丸」のみ。東京の竹芝桟橋から出航します。

母島へは、おがさわら丸が父島へ入港した1時間後に、ははじま丸が父島から出航します。

 
竹芝桟橋まで
父島まで
母島まで
ゆりかもめ「竹芝駅」隣接おがさわら丸
10:00発-翌11:30着
(25時間30分)
ははじま丸
12:30発-14:40着
(2時間10分)
※おがさわら丸父島入港日の場合
JR山手線・京急東北線「浜松町駅」
徒歩10分
都営浅草線・大江戸線「大門駅」徒歩10分

就航しているおがさわら丸は一隻のみで、基本的に6日周期(不定期で5日の場合も)で航海を繰り返しており、竹芝桟橋を出発し6日目に再び竹芝桟橋に戻るまでを「1航海」と数えています。

船が一隻なので当然毎日便はありません。小笠原へ行く人は、自由に旅程を組むわけでは無く、この航海の単位である程度決まった日程で旅をすることになります。

小笠原でダイビングをする人は1航海の日程でおがさわら丸とともに島にやってきて、おがさわら丸が出航していく日に合わせて帰っていく形がスタンダードです。

余裕を持ってお休みが取れる人は2航海の日程で島を訪れます。1度おがさわら丸が竹芝へ帰るのを見送り、再度やって来たおがさわら丸に乗って帰っていく日程ですね。

 
1航海
2航海
1日目竹芝桟橋10:00出発竹芝桟橋10:00出発
2日目父島11:30到着
午後2ダイブ
父島11:30到着
午後2ダイブ
3,4日目終日2or3ダイブ終日2or3ダイブ
5日目午前1or2ダイブ
父島14:00出発
終日2or3ダイブ
6日目竹芝桟橋15:30到着終日2or3ダイブ
7-10日目-----終日2or3ダイブ
11日目-----午前1or2ダイブ
父島14:00出発
12日目-----竹芝桟橋15:30到着
目安ダイビング本数9ダイブ27ダイブ

おがさわら丸のチケット予約は2か月前からですが、現状では予約開始後すぐに埋まってしまうほどの人気ぶりですので、まずは船のチケットから押さえることをおすすめします。

また25時間30分の船旅に備えて、本やタブレット、船中泊用のシャンプーや石鹸を持参しましょう。

なお、船内の施設は客室の他、シャワールーム、レストラン、ビデオライブラリー、キッズルームなどが完備されています。

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