初心者ダイバーのための水中写真講座③ストロボ

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Cカード(ライセンス)講習でも教わる通り、水中では太陽の光が届きにくく、その影響は光が必須の写真撮影では特に大きくなります。

水中写真で光を確保するために活躍するのがストロボです。フラッシュといった方が分かりやすい人もいるかもしれませんね。

以下、水中写真とは切り離せないストロボによるライティングについてのお話です。

自然光で撮影したゴマニザ

自然光で撮影したゴマニザ

光の吸収

ライティングの話の前に、光の吸収について少し説明をさせてください。

水中、特に深い所では、魚も物も全て青味がかって見えますよね?これは、水深が深くなるにつれて、赤やオレンジ、黄色などの暖色系の色が吸収されるからなんですね。水深が20mを超える辺りでは、青系か緑系の色以外はほとんど吸収されてしまいます。

そのため、ダイビングで魚やサンゴの本当の色を見るためには、水中ライトで照明を当てなければいけません。それは写真を撮る時も同じです。ストロボを発光させることで、生物や景色は本来の色を取り戻し、写真は鮮やかで生命感のあるものになります。

青味のある写真も、ある意味では本当の海の姿を表しているのですが、青一色では何だか味気なく、特徴が出にくいものです。

洞窟など暗闇の中から外を撮る時には、ストロボを使わない方が、闇と光のコントラストや海の青さが強調されて、素敵な雰囲気が出るのですが、基本的にはライティングが必要だと思って良いでしょう。

自然光と人工光

水中写真に必要な光は大きく分けて二つ。自然光と人工光です。

自然光とは水面から届く太陽光のことです。浅い場所はこの太陽光が充分に届くため、沖縄などのサンゴ礁がある海では特に、明るく色鮮やかな光景を見ることが出来ます。

ただ、自然光だけで充分な色合いの写真が撮れるのは、透明度の良い海でも水深2mくらいまで。それ以降はだんだんと色が失われ、青っぽい写真になってしまいます。

そこで、太陽光だけではフォローしきれない水深をカバーできる、内部ストロボや外部ストロボといった人工光が必要になるのです。

人工の光は、太陽光と比べてしまえば当然、光が届く距離や範囲に限りがあるものの、生物たちの色や模様を表現するには欠かせません。

ストロボを上手に使ってライティングすることが、良い水中写真を撮ることの一つのポイントになります。

ライティングによる演出

ライティングの直接の目的は被写体の色を表現することですが、光の当て方によって写真を演出することも可能になります。

例えば、外部ストロボを使って正面よりはやや角度をつけて光を当てることで、生物の影を写真に入れることが出来、平面の世界に立体感が生まれます

魚によっては下や上気味の角度で光を当てることで、ユーモラスな表情になることもありますね。

また、外部ストロボを使わずに、普段のダイビングの時から使っている水中ライトで、お手軽にライティングをすることも出来ます。

ウミウシなどの動きの少ない被写体にしか使えないテクニックですが、横からライトを当てた状態で撮影すれば、影が出来て、普段とは違った雰囲気の写真になりますよ。

ハレーション

右下の方にハレーションが

右下の方にハレーションが

ストロボを使う際に注意したいのがハレーションです。

水中には、肉眼では気にならないくらいの小さい浮遊物がたくさんあり、ストロボを使うと、光が反射した浮遊物が雪のように写真に写りこんでしまう事があります。これがハレーションです。

ハレーションはカメラとストロボが近い位置にある場合に起こりやすく、アームを伸ばして使える外部ストロボの場合は軽減できます。

これは、浮遊物に角度をつけて光が当たるため、反射した光が横に逃げたり、もしくは反射面自体が小さく見えることが理由です。

外部ストロボの必要性

水中写真のライティングに使うストロボには、内部ストロボと外部ストロボがあります。

内部ストロボとは、元々カメラに内蔵されているストロボのことです。ダイビングで水中写真を撮り初めた頃は、みんな内部ストロボを使っていますよね。

外部ストロボとは、カメラやハウジングとは別売りのストロボで、カメラから腕のように伸びている物を見たことがあるかもしれませんね。本格的に水中写真を撮ろうと思ったらぜひ欲しいアイテムです。

初心者ダイバー&水中写真初心者は「外部ストロボって必要なの?」という疑問を少なからず持っていると思います。

外部ストロボを使うと、良い写真が撮れるケースも多いのですが、デメリットも無いわけではありません。

外部ストロボを使うことのメリットは上でも説明しましたが、まとめると大体は以下の通りです。

  • 立体感のある写真が撮れる
  • ハレーションが少なくなる
  • 光量が多いので内部ストロボよりも遠くまで光が届く
  • カメラが上手そうに見える

では反対に、どんなデメリットがあるのでしょうか。

  • カメラのシステム自体が大きくなり水中&陸上でかさばる
  • ストロボ以外にもベースやジョイントが必要でコストがかかる
  • ストロボ自体が水没することもある

上記のメリットとデメリットから考えると、「少々お金がかかり、ダイビング中に動きづらくなってもいいから、本格的にキレイな写真が撮りたい」という人であれば、外部ストロボを使う価値はあると思います。

ただ、外部ストロボを使わなくても、良い写真が撮れる状況というのは意外に多くあり、あまり凝り固まる必要もないと思います。

また、ライティングの基本が理解できてから外部ストロボを使うのと、よく分からない状態で使うのとでは、写真の出来栄えも変わってきます。光を当てる意味が分かって、「外部ストロボがあれば、こんな感じで光があてられるのになぁ」と具体的にイメージ出来るようになってから、購入を考えるのが自然な流れかもしれませんね。

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