ナビゲーションの意義と本当の実用方法とは

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既にダイバーになられている方なら、Cカード講習やアドバンス講習で、コンパスナビゲーションやナチュラルナビゲーションについては教わったと思います。しかし実際のところは、「自分でナビゲーションをしてダイビングが出来る」というダイバーは少ないでしょう。

今の日本ではガイドと一緒に潜ることが圧倒的に多いので、ナビゲーションもガイド頼みになってしまうのも仕方がないの部分もあります。でも根本的な事を言うと、ガイドを依頼しようがバディダイビングをしようが関係無く、ナビゲーションは意味のあるもので、覚えておいて絶対に損は無いものです。

ここではナビゲーションの意義や、実際にはどのように実践されているのかを解説していきます。

カンザシヤドカリ属の一種

カンザシヤドカリ属の一種

ナビゲーションの意義は主体性を高めること

ナビゲーションには、ダイビングの主体性を高めるという意義があります。もう少し具体的に言うと、ダイビング中に自分がどこから来て、どこにいて、どこに向かおうとしているのかをはっきりさせて、「ダイビングをさせてもらっているのではなく、自分がダイビングをしている」という事を自覚できるようにするのがナビゲーションです。

そしてそれは、ダイビングの安全性を高めることと、楽しみの幅を広げることにつながります。

ダイビングの安全性を高める

ナビゲーションが出来れば、ダイビングの安全性は格段に上がります。

ガイドとはぐれたり、もしくははぐれそうになってヒヤリとしたという経験があるダイバーは意外といるはずです。ナビゲーションスキルを身に付けるという事は、もし万が一ダイビング中にガイドとはぐれても、自力でボートやビーチに帰ってこれるという事です。

もしバディ同士でダイビングをするなら、ナビゲーション無しでは無事に帰ってくることはほぼ出来ないでしょう。迷っても毎回水面移動で戻ってくれば大丈夫と思われるかもしれませんが、海の上がいつも穏やかで安全とは限りませんし、毎回水面移動の時間の方が長いダイビングなんて誰がしたいでしょうか?

また、ガイドとはぐれることが無くても、ナビゲーションは安全をサポートしてくれます。ナビゲーションが出来るという事は、ダイビングの先を予測できるという事。例え潜ったことが無いポイントでも、自分とボート・ビーチの大体の位置関係が分かっていて、なおかつブリーフィングの内容が理解できていれば、ダイビングの展開を読むことが可能です。

「今の位置からすると、間もなく水深は浅くなっていくはずだ」と分かれば、BCDの排気を忘れて浮き上がってしまうことなど無いでしょう。また、「これから深場の根に向かうはずだけど、もう残圧が少なくなっているな」という事が考えられれば、ガイドに残圧を申告して、対応を求めることも出来るはずです。

ナビゲーションが高めるダイビングの安全性

  • 水中ではぐれたり迷った時のためのリスクマネジメント
  • ダイビングの展開を読んで適切な行動がとれる

ダイビングの楽しみの幅を広げる

ナビゲーションは安全のためだけのものではありません。安全を確保するために使うよりも、むしろダイビングを楽しむためにナビゲーションを活用することの方が多いでしょう。

現在の日本で主流のダイビングはガイドダイビングですが、ナビゲーションが出来ればバディダイビングにチャレンジすることも可能です。バディ同士でダイビングを計画し、自分達の趣味・志向に合わせて自由に潜ることは、とても面白いことです。ダイバーが何十年間も魅せられてきた、ダイビング本来の冒険的な一面を味わえるのがバディダイビングの醍醐味で、これは経験した人にしか分かりません。

またガイドと一緒に潜っていたとしても、ナビゲーションが出来れば、自分が今どこにいて、どういう局面を楽しんでいるのかが分かります。そうすれば、ガイドのコース取りの理由や演出の深みが理解でき、ダイビングのストーリー性が見えてきます。映画を見るにしても、単純に場面場面を楽しむのもいいですが、監督や演出家の意図が分かれば作品はぐっと深みを増し、何度も見たい一本となるでしょう。

腕が立つダイビングガイドは、潮の流れの向きや太陽高度などを判断材料に、ポイント内の回り方やクライマックスの持っていき方を決定しています。「だからこのルートを取ったのか!」という感動を手に出来るのは、ナビゲーションスキルを身に付けたダイバーの特権です。

ナビゲーションが広げるダイビングの楽しみ方

  • ダイビング本来の冒険要素を味わえる
  • ガイドの演出が分かりダイビングのストーリー性を楽しめる

ナビゲーションの実用方法

ダイビングを仕事にしているインストラクターやガイドで、教科書通りのナビゲーションをきっちり実践している人はいません。ほとんどの場合はナチュラルナビゲーションを使い、状況に応じてコンパスで補足をするくらいで、講習で生徒ダイバーを悩ます三角パターンや四角パターンを使うようなことはありません。三角や四角で移動できるダイビングポイントはほぼありませんし、仮に無理矢理四角パターンでガイドをすれば、かなり味気ないダイビングになってしまうでしょう。

私をはじめ多くのガイドは、決して講習で教わる内容を否定しているわけではありませんし、これからも講習内容は基本的に変わらないでしょう。講習で習得するナビゲーションはあくまで素材で、それをどう料理するかは各ダイバー次第であるという事です。三角や四角のナビゲーションが出来ないガイドはいません。それを理解してこそ実践的なナビゲーションが可能なわけです。

本当の意味でナビゲーションをするならば、コンパスやナチュラルナビゲーション、キックサイクルなど、ナビゲーションメソッドの組み合わせ方やチョイスの仕方といった、実践的な利用法までを理解する必要があるということです。それには、各メソッドをしっかり理解し、リラックスした状態で潜れるホームグラウンドの海で、実際にナビゲーションをしてみるのが一番。もちろん一人では無く、そのポイントを熟知したガイドに監修をお願いするか、気心の知れた信頼できる上級者ダイバーとバディを組んでもらって潜りましょう。

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