ダイビングスキル上達法-マスククリア-

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数あるダイビングスキルの中でも、多くの人が苦手としているのがマスククリアです。

マスククリアはマスクに水が入ってしまった時、水中に居ながらにして水をマスク外へ抜くことが出来るスキルです。

スキルそのものは決して難しくないのですが、講習で実演する際、マスクに水が入ってくる時の不安な気持ちが何とも言えず、講習終了後も「もし水が入ってきたら…」とドキドキしながらダイビングをしている人もいるはずです。

このマスククリアですが、トラブル対応系のスキルの中では実際の使用頻度が高く、不安感をいつまでもうやむやにしてダイビングを続けられるものではありません。

マスククリアは失敗パターンが比較的多いスキルなので文章量も多めになりましたが、上手くいかないケースや解決法を挙げてみました。

オキナワベニハゼ

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マスククリアのやり方

まずマスククリアのやり方ですが、講習でも行うようなデモンストレーションを前提に説明しましょう。講習では水を入れる量は段階的に増やしますが、どうせなので、マスク内が水で満たされる(全没)状態でのやり方を解説します。

マスククリアのやり方

  1. マスクの上側を少しだけ持ち上げるようにしてスカート部分に隙間を作り、水をマスクの中に入れていきます。
  2. 水の侵入が止まったら(マスク内が水でいっぱいになったら)、マスクを持ち上げるのをやめます。
  3. 実践的にするため、水が入っていても必ず目は開けて行います。
  4. マスクのフレームの上側(おでこの辺り)を顔の方に押さえます。
  5. フレームは押さえたまま、マスクの下側を少しだけ開けると同時にゆっくり鼻から息を出し始めると、マスク内の水が抜けていきます。
  6. マスクの中の水が全て抜けるまで、鼻息は出し続けます。
  7. マスク内の下側や鼻先に水が残るようなら、最後に少しだけ斜め上に顔を向けて、水を出し切ります。

人によって意識した方がいい部分も違いますので、手順をやや細かく分解して書いてみました。

マスクに水が入ることを受け入れる

マスククリアで押さえるべきコツはいくつかあるのですが、まず前提として、マスクにある程度水が入ることは受け入れましょう。ダイビング中、マスク内に全く水が入らないようにするのは残念ながら不可能なのです。表情が少し変化したり、顔の向きを変えたり、呼吸で出る泡がマスクに当たることで、少しずつはマスクに水が入ってしまいます。

かたくなに拒絶するよりも、はじめから水が入ることを受け入れてしまった方が、精神的に準備が出来ると思います。そもそも、マスクが水に入ったくらいで人は死んだりしません。呼吸器をくわえて、落ち着いて呼吸し続ければ水面へと浮上も出来ます。とにかく、マスクに水が入ってきても慌てないメンタルを作ることです。

マスクのフレーム上側をしっかり押さえる

マスクの押さえ方が甘かったり、上ではなく横側を抑えている人をたまに見かけます。確かにこの程度では、大きな失敗にはつながりませんが、マスク内の水が完全に抜けきるのには時間がかかるでしょう。なかなか水が減っていかないことで、徐々にパニックに突入していくこともありますので、マスクを押さえる強さと位置はしっかり意識しましょう。

鼻息を使うことを意識

マスククリアが上手く出来ないという人の中には、水を排出するときに口から息を出してしまう人がいます。当然ながらマスク内の水は出ていきませんし、マスクの下を開けているので逆に少しずつ水が入ってきてパニックになってしまうパターンです。

こちらに当てはまる人は、鼻呼吸と口呼吸を意識して切り替えることが必要です。水中に入ると、完全に口呼吸モードになってしまっているんですね(普段のダイビング中はむしろ口呼吸オンリーが望ましいのですが…)。

マスク内に水が入るという非常時に落ち着いて、「口で吸って鼻で吐く」と心の中で唱えながらマスククリアに挑んでみましょう。

スキル実施中は鼻で息を吸わない

当たり前の事ですが、マスクの中に水が入っている時に鼻から息を吸ってしまうと、鼻に水が入ります。分かっていながらこれをやってしまい、マスククリアに苦手意識を持つ人がいます。上でも説明している通り、マスククリアは口で吸った空気を鼻から出して水を抜くスキルです。鼻から空気を出すのであって、吸うことはありません。

ただ、焦ってしまい呼吸が速くなると、口呼吸と一緒に無意識に鼻でも吸ってしまうことがあるんですね。対策としては、とにかく落ち着くこと。マスクに水が入っている状態を受け入れられるまで、気持ちを整理して何度も練習しましょう。

下側は少しだけ開ける

マスク内の水を抜く段階で、マスクの下側を開けすぎてしまう人もいます。マスクを開けすぎた状態では水の排出が間に合わず、マスク内の水の量は変わらない、もしくは増えてしまいます。

実はマスクの下側については、わざわざ手を使わなくても、ゆるい鼻息の勢いだけでもちゃんと隙間が出来て水が抜けるのです。ただ、マスクの下を全く開けないよりは、少し開けた方が水が効率よく抜けますので、ほんの少し、1,2ミリ浮かせるといいですね。

焦らずゆっくり排気

マスククリア中、焦って呼吸が速くなると、口だけでなく少しずつ鼻でも吸ってしまうということは上でも指摘しました。

焦りが禁物だという理由は他にもあります。マスククリアの際は、鼻息をゆっくり出した方が、より少ない空気量で効率よく水を抜くことが出来るのです。

これにはマスククリアの仕組みが関係しているんです。マスククリアは「鼻息の勢いで水を抜く」と思っている人がいるようですが、正しくは「鼻から出す空気をマスク内にためて、たまった空気が水をマスクの下側から外へ追い出す」スキルなのです。

鼻息が強すぎると、空気はマスクの中にたまらず下へ抜けてしまうので、結果として水が抜けるのが遅くなります。

タイミングが合っていない

マスクの下側を浮かせるのと、鼻息を出し始めるのは、同時かやや鼻息が早く始まるくらいがベターです。鼻息が出ていないのにマスクを開けてしまうと水が入ってきてしまいます。

同じく、鼻息が止まった後もマスクを開けっ放しにしていると、当然水はマスク内に侵入してきてしまいます。

これも焦らず頭の中で手順を意識しながら行うことが大事です。

おすすめの練習法

マスククリアが上手く出来ない理由は、元々スキル自体は把握していても、焦りや恐怖心からやり方を間違ってしまうことがほとんど。言わばメンタル面が原因ですので、不安感を少なくする練習が効果的です。

おすすめがマスク無し呼吸です。Cカード講習でも達成すべき項目にはなっていると思います。いつも通りのダイビング器材を使って、足の立つ浅場やプールで練習するといいでしょう。マスクを外した状態で最低でも1分間は落ち着いて呼吸が出来るようにトレーニングします。

マスクが無くても、顔が水に触れていても、呼吸さえ出来ていれば大丈夫だという事を、実体験をもって確認すると自信になると思います。マスク無し呼吸の後、実際にマスククリアを行うと、ちょっと世界が変わって見えることでしょう。

このマスク無し呼吸は当然タンクも必要ですので、ダイビングプールを利用できる都市型ダイビングショップか、細かな要望にも応えてくれるような現地ダイビングショップで相談してみてください。

マスクに水が入りにくくするには?

自信をもってマスククリアが出来るようになるのが一番ですが、ストレスは小さい方が良いとも言えますので、マスクに水が入りにくくなる方法もご紹介しておきます。

まずは普段のダイビング中は確実に口呼吸をするよう意識してください。口で吸った空気を鼻で出している人を見かけますが、この場合マスクがどんどん上にずり上がってしまい豚鼻になることで、マスクのスカートと鼻の間あたりに隙間が出来、そこから水が入ってしまいます。

次に、マスクのストラップ調整について。マスクがきつければ水が入ってこないと思っている人が多いようですが、そんなことはありません。マスクストラップをきつく締めていると、マスクのスカート部分の柔らかさが活かされず、ちょっとした表情の変化で水が入りやすくなります。

またストラップはきつい方が上下にずれやすく、マスク本体もストラップのずれに伴いずれてしまいます。マスクはユルユルも良くありませんが、適度に調整しましょう。

それから、緊張して口に力が入り過ぎていると、口の盛り上がりでやはりマスクが上にずり上がってしまい、水が入りやすくなります。口だけでなく、顔全体の表情がリラックスした方が水は入りにくいですよ。

マスククリアが楽になるマスク

万が一マスク内に水が入ることを考えた場合、マスクの内容積が小さい方が入ってくる水の量が少なくなるため、マスククリアの負担も小さくなります。

そのような小さめマスクは、女性用ならGULL ココが評価が高いですね。男性も使えるマスクとしてはあまり小さなものが無いのですが、TUSA プラチナあたりがオススメです。

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