中性浮力のコツをつかむ5つのポイント

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初心者ダイバーの皆さんが課題にされているスキルの代表が、中性浮力だと思います。

頭と体の両方で理解しなければ上達が難しい中性浮力。ここではそのコツをつかむためのポイントを整理したいと思います。

なお、「中性浮力って何?」という教科書的な内容については、ダイビングスキル上達法-中性浮力-のページでご紹介しています。

ハナゴンベ

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中性浮力のコツは自分でつかむもの

中性浮力が上手くとれているダイバーというのは見ていてすぐに分かりますが、じゃあその人達がどんな工夫をしているのかということは分かりづらいと思います。

それは、中性浮力で大切になるのが呼吸や感覚といった目に見えにくい部分だからです。つまり、誰かの真似をするのが難しく、しっかりと自分でコツをつかまなくてはいけないということですね。

次の5つのポイントを理解して、ぜひ中性浮力を自分のものにしましょう!

  • BCDだけに頼る感覚を捨てる
  • 呼吸をうまく使う
  • 浮き沈みの感覚をつかむ
  • 適正ウェイトで潜る
  • 自分なりの目安を作る

では一つずつ見ていきます。

BCDだけに頼る感覚を捨てる

中性浮力と聞くと、まずBCDを思い浮かべる人もいると思います。確かに、水中での浮力コントロールでは大活躍をするBCDですが、全ての浮き沈みをBCDだけで調整しようとするのはかなり無理があります。

BCDに頼る前に、もっとスムーズに浮力をコントロールさせる手段は無いのでしょうか?そこで注目したいのが水中での浮力を変化させる要素。

  • BCD
  • ウェット(ドライ)スーツ
  • タンク
  • ウェイト

水中で私たちダイバーの体を浮かせたり沈ませたりするのは、主に上の5つ。この中でスーツとタンク、ウェイトは陸上でセッティングするのが基本で、水中で思い通りにすぐ調整することは難しいです。

ということは、水中で浮力コントロールをするのにメインで使えるものとして、肺とBCDがあるということですね。肺は呼吸によって、BCDはご存じのとおり吸排気によって、浮力をコントロールすることが出来ます。大事なのは、肺とBCDのどちらを優先的に調節していくかということ。

浮力コントロールというと、BCDにばかり気を取られてしまう人が多いのですが、BCDだけで中性浮力をとるのはほぼ無理なことです。「ここまで吸気したら中性浮力だよ!」というようなメーターがBCDに付いているわけでもなく、しかも水中では水深が変わるたびに必要な浮力が変化してしまうのです。インフレーターホースを探して、上体を起こして…なんてあたふたしているうちに、水面まで浮いてしまったという経験がある人はいませんか?

どちらかと言うとBCDはざっくりと浮力コントロールをする道具です。よりスピーディーに細かく浮力調整をするには、呼吸による肺のトリミングが必須です。呼吸ならば身動き一つせずに、「浮いたら吐く、沈んだら吸う」というアクションで、シンプルに浮き沈みがコントロール出来ますからね。

中性浮力のコツをつかむには、まず呼吸を意識する習慣をつけましょう。水深が10m辺りになって、呼吸だけでは対応が難しくなってきたら、BCDを操作するようにします。

参考ページ:BCDの上手な使い方-給排気と水中でのバランス-

呼吸をうまく使う

中性浮力をとるために呼吸が鍵になるということを、ここまでお話してきました。初心者ダイバーの皆さんも一歩踏み込んで、積極的に呼吸で浮力をコントロールするようになれば中性浮力を自分のものに出来るはずです。

特に押さえて欲しいのが次の2点。

  • 吸い気味呼吸と吐き気味呼吸
  • 呼吸と浮き沈みの時間差

吸い気味呼吸や吐き気味呼吸では、呼吸のペースを意図的に工夫することで、浮き沈みをコントロールすることが出来ます。よく呼吸(肺)のトリミングと言われますが、浮力を大きくしたい時には吸い気味呼吸、浮力を小さくしたい時には吐き気味呼吸を行います。

吸い気味呼吸は肺の1/2くらいまでを早めに吸い、残りの1/2をゆっくりと吸います。そして、吐く時には始めの1/2をゆっくり吐き、後半1/2を早めに吐きます。これを繰り返すことで、肺に空気が入っている時間を長めにし、肺の浮力を全体的にアップさせてやるんですね。

吐き気味呼吸はその反対。肺の1/2くらいまでをゆっくりめに吸い、残りの1/2を早く吸います。そして、吐く時には始めの1/2を早めに吐き、後半1/2をゆっくり吐きます。これを繰り返すことで、肺に空気が入っている時間を短くし、肺の浮力をダウンさせる狙いがあります。

吸い気味呼吸:吸う時は前半を早めに後半をゆっくり、吐く時は前半をゆっくり後半を早めに。⇒浮力を大きくしたい時

吐き気味呼吸:吐く時は前半を早めに後半をゆっくり、吸う時は前半をゆっくり後半を早めに。⇒浮力を小さくしたい時

また、呼吸はすぐに浮き沈みに反映されるわけでは無く、大体3秒くらいの時間差があることにも注意しましょう。ちょっと体が沈んで、浮力を補いたい時に吸い気味呼吸をしても、1,2秒はマイナス浮力状態が続くということです。

浮き沈みの感覚をつかむ

当サイトで私自身がよく使う表現なのですが、「浮き沈みの感覚」を身に付けることが、中性浮力上達のためのコツです。ダイビング中に、「自分の体が浮き気味なのか沈み気味なのか」が分からなければ、BCDの使い方や呼吸のトリミングがいくら上手くても、そのテクニックを活かせませんからね。

この感覚の他に、浮き沈みを知るために役立つのが視覚です。水中の地形やロープなどを目印にして深度の微妙な変化を知る、「視覚」を頼りにする方法はよく知られていますよね。ただ、ダイビング中にいつでも目印があるわけでは無いため、最終的には感覚に頼る部分が出てくるはずです。

では、浮き沈みの感覚とはどのようなものかというと、それは水中での肌感覚です。肌やウェットスーツ越しに感じる水の動きを感じて、今自分が浮いていっているのか、沈んでいっているのかを判断するのです。

浮き気味の時には体の水面側(後頭部やもも・ヒザの裏など)が水を押しのけていく感じがするでしょう。逆に沈み気味の時には体の海底側(顔やお腹など)に同じような感覚があると思います。微妙な感覚なので、リラックスしていなければわからないかもしれませんが、この浮き沈みの感覚が分かれば中性浮力はグッと上達します。

ダイバーになりたての頃は視覚を使って浮き沈みを判断し、中性浮力が理解できてきたら感覚も鍛えるようにしましょう。最終的には視覚と感覚でお互いを補い合って、ばっちり浮力コントロールが出来るのが理想ですね。

適正ウェイトで潜る

適正ウェイトで潜ることは、中性浮力の基礎を作るためにはとても重要なのです。ウェイトを適正量に調整するメリットの一つに、BCDの吸排気の手間が少なくなるというものがあります。

オーバーウェイトの場合、まだ水深が浅い段階で体が沈み気味になってしまい、浮力調整が呼吸だけでは間に合わず、それだけBCDに吸気する機会が増えてしまいます。その分浮上の際に排気の手間が増えるのは当然ですね。これはダイビングをする上でストレスですし、多くの場合中性浮力の状態で泳ぐ時間が減ってしまうので、なかなか浮力コントロールの良い状態が覚えられません。

初心者のうちは適正ウェイトで潜るのも簡単ではありませんが、そこには上達のためのエッセンスがたくさん詰まっているため、出来る限り頑張ってみて欲しいところです。

自分なりの目安を作る

スポーツ全般に言えることですが、良い時のイメージを持つことは大切です。上手くいかなくなった時、そのイメージが原点に立ち返るための目安になるからです。

中性浮力に関しても、ばっちりコントロールが出来ている状態を体と頭で覚えておきましょう。例えば、「中性浮力がとれている時は、水平姿勢で5秒に1回ペースのキックでも、水深をキープしたままゆっくり泳ぐことが出来る」というようなイメージですね。

イメージを作るのが難しい場合は、バディやインストラクターに頼んで、自分が上手く泳いでいるところを動画で撮ってもらうと良いでしょう。

良い状態の時の目安が出来上がれば、あとは常にそこに合わせるように、微調整を繰り返していけばよいと思います。

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