中性浮力が取れない人の共通点

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中性浮力は多くのダイバーが課題にしているスキルだと思います。ここでは、上手く中性浮力が取れないという人の共通点を挙げて、上達のためのアドバイスをしていきます。

クリーニングされるアカククリ

中性浮力が取れない原因は基本的なスキル不足

中性浮力はいくつもの基本スキルの合わせ技。いきなり中性浮力だけをマスターしようと思っても無理があります。

中性浮力が苦手な人に共通しているのは、まず基本的なスキルのベースが出来上がっていないことです。特に課題になるのが次の四点。

  • 適切ウェイト
  • 呼吸
  • BCDの使い方
  • 泳ぐ姿勢

これらが上手くこなせない、理解出来ていないというのが、中性浮力が取れていないダイバーの共通点だと思います。では、一つずつ見ていきましょう。

中性浮力をマスターしたい人は、以下のページも参考にしてみて下さい!

適正ウェイト

中性浮力の基礎になるのが適正ウェイトですが、この適正ウェイトがよく分かっていない、もしくは分かっちゃいるけど妥協してしまっている人が多いと思います。ウェイト量が適正でなければ中性浮力を効率的にとることは出来ません。

適正ウェイトの状態ならば、水中での浮力調整は最小限で済みますし、泳ぐ姿勢にも無駄が生まれにくくなります

よく知られていることですが、適正ウェイトの目安は次の通り。

適正ウェイトの目安

  1. 全ての器材を身に付け、BCD内の空気は完全に抜いた状態で、水面に立ち姿勢になる。
  2. 普通に呼吸している状態では、水面が目から口の間にある。
  3. 大きくゆっくり息を吐くと、徐々に体が沈み始める。

このような適正ウェイトのチェックは毎回行うことではありませんが、使うタンクの材質(スチールorアルミ)が変わったり、着るスーツの厚さが変わった場合は、改めて適正ウェイトを知る必要があります。

Cカード講習では、自分の適正ウェイトのチェックを行うはずですが、レンタルスーツで参加している場合はその場限りの数値しか分かりませんし、最悪の場合、チェックのプロセス自体が省略されてしまうケースもあるようです。そんなこんなで、現時点で自分の適正ウェイトが分からないと言うダイバーもけっこういるはずです。

ファンダイビングでは、ゲストは自分の適正ウェイトくらい把握しているだろうという前提で行われます。もし自分の使うべきウェイト量が分からなくても、スタッフから渡されたウェイトをただ無条件に身に付けるだけではいけません。毎ダイブで少しずつ調整していくなど、主体性を持つようにしましょう。

呼吸

中性浮力を苦手としている人にありがちなのが、BCDに頼りすぎだということ。浮力調整の全てをBCDだけで何とかしようと思っていませんか?

確かに中性浮力をとるためにBCは必要な器材なのですが、ダイビングが上手い人ほど、呼吸を使って浮力調整をしています。水中での浮力は呼吸によっても変化するということは、ダイバーならば知っていると思います。息を吸って肺が膨らめば浮力が大きくなり、反対に息を吐けば肺がしぼんで浮力は小さくなります。浮力の調整のために呼吸をコントロールすることを、呼吸(肺)のトリミングとも言いますね。

BCDの操作と違って、呼吸のトリミングでは体の動作が要らないので、とっさの浮力調整が効きますし、ちょっとの水深変化なら、BCDは使わず呼吸だけで充分ということも。イメージとしては、中性浮力の70%くらいをBCで、残りの30%を呼吸でコントロールする感じでしょうか。またウェイト量が適正なら、水深10mくらいまでは呼吸のトリミングだけで対応することが可能です。

浮力の調整をBCDだけでカバーしようとすると、どうもバタバタしてしまうもの。大まかな部分はBCDで、細かい調整は呼吸を使うと良いでしょう。

もちろん、力が入りすぎていて呼吸が早い場合などは、呼吸のトリミングが出来ません。正しい呼吸が身に付いていることが、その大前提になることをお忘れなく。

BCDの使い方

浮力の調整に使うのはBCDだけではないことを上で説明しましたが、BCに関してもまだまだ使いこなせていないダイバーが多いのが現状です。何が分かっていないかと言うと、それは給排気のポイント。特に次の三点を押さえていないために、中性浮力で苦労している人をよく見かけます。

  • 給排気の量
  • 給排気のタイミング
  • 排気の時の姿勢

給排気の量

原則として、BCのパワーインフレーターを使って給気する時はボタンを短く押して、少しずつ空気を入れなくてはいけません。浮力が急激に大きくなると急浮上してしまうリスクが出てきますからね。

同じように排気の時も、急に深度が下がって潜水墜落の状態にならないよう、少しずつ空気を抜いていくことが大事です。

少しずつ浮力調整をすることで、「どれくらい空気を入れる(抜く)とどれくらい浮く(沈む)か」という浮力の感覚が身に付きやすくなるのもメリットですね。

給排気のタイミング

給排気のタイミングが遅れて、浮き過ぎや沈み過ぎの状態になっているダイバーもよくいます。

理解して欲しいのが、「浮き沈みのタイムラグ」についてです。BCDに空気を入れた(抜いた)からと言ってすぐに体が浮く(沈む)わけではありません。そこには、必ず数秒の時間差があるのです。

つまり、ガイドや他のダイバーの動きを見ながら、深度の変化を予測して、水深が変わり始めたら早めに給排気を行うようにする必要があります。完全に浮いてから、沈んでから、ではタイミングが遅いんですね。タイミングが遅れれば、一度の給排気の量も増えてしまい、浮力調整は一気に難しくなってしまいます。

早め早めに浮力を調整するには、感覚を研ぎ澄ませて、自分が今浮いているのか、沈んでいるのかを気付けるようになるのがポイントです。始めこそ意識が必要ですが、慣れれば体が勝手に動くようになるでしょう。

排気の時の姿勢

BCD内の空気を抜く時は、左肩を上げてホースを水面方向へ伸ばす」という方法を、ほぼ全ての人が講習で教わっているはずです。しかし、これが出来ていない初心者ダイバーが本当に多いです。

正確には、この姿勢を取ろうという意思はあってもきちんと出来ていないんですね。

具体的には、

  • ホースが水面へ向いていない
  • ホースが伸びていない
  • 上体が起きていない
  • 左肩が上がっていない

というケースが多々あって、結果的に完全に排気しきれず、フワフワと浮いていってしまうのです。

これは、多くの初心者ダイバーがBCDという器材をあまり理解していないことが原因です。BCDというのは空気を入れるための袋で、その出口が左肩にあるんですね。だから、まずは左肩に空気を集めなくてはいけません。空気は水中では、上に上がっていくので、左肩が上になるように、私達は胴体を動かす必要があります。そして、空気がホース内をしっかり上がっていくためには、ホースの先を上向きにするだけでなく、全体を伸ばさなくてはなりません。

BCDは、排気ボタンを押すだけで自動で空気が抜けるようなスグレモノではありません。空気の動きを利用した、結構なアナログ器材なのです。

指導者の視点で言えば、現場のインストラクターは、排気の形を教えるだけにならないよう、教え方に工夫が必要ですね。

以下、BCDの使い方について詳しく解説したページです。

泳ぐ姿勢

せっかく上手く中性浮力が取れていても、泳ぐ姿勢がイマイチでは、台無しになってしまいます。

水中での基本姿勢は、お腹を下にした水平姿勢ですが、上体を起こして泳いでいると、徐々に体は浮き上がり、BCDから排気をしなければ沈めなくなるでしょう。一方で、中性浮力が取れていない状態で水平姿勢になっても、水深をキープ出来ずに沈んでしまいます。

つまり、水中を泳ぐことを考えた場合、中性浮力と姿勢は二つで一つのセットなのです。どちらが欠けても、快適に美しく泳ぐことは出来ません。

どうしても上体が上がってしまうという人は、ガイドを気にし過ぎているのかもしれません。常に顔を上げている必要は無いので、視野の上の方でガイドを捉えて、定期的にアイコンタクトを図れば問題ありません。

また、自分自身では、きちんと水平姿勢が取れているか分からない場合もあると思います。普段から上体が起きている人の場合、水平よりも頭が少し下がるくらいの気持ちでいた方が、結果的に水平姿勢が保てるでしょう。

中性浮力がしっかり取れ、姿勢もバッチリなら、ゆっくりとフィンキックをするだけで、滑らかに体が進んで行くはずですよ。

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